envy…
□強制終了
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私はグラスを空にしてカウンター席から立ち上がった。
「…帰る」
「ユチョンには黙っててやるよ」
「是非そうして」
「おやすみ、名無しさん」
眠らないと分かっていても、別れの挨拶は
「おやすみ」
…次の夜にまた会おう。
軽く手を挙げたリョウに私は背中を見送ってもらった。
会いたいのか
会いたくないのか
自分の気持ちが分からなかった。
(寂しそうで、心配だって)
だから、何なの?
同情して、キスしたの?
顔を引っ掛かれて
里心なんか出して
心配だから、キスしたの?
これはただのゲームなのよ。