envy…
□客のレベル
1ページ/5ページ
「そうそう、トンペンですよ」
エリが楽しそうにレクチャーしている。
「いやあ、娘が東方神起の大ファンなんだよなあ」
「…そうなんですか」
リョウはたまに知り合いを店に紹介してくれる。
数人の遊びをわきまえたグループ
話し上手で気さくな大人
リョウの客にハズレはなかった。
「名無しさんを信頼してるからさ」
そう言われて嫌な気分にはならない。
特別扱いはしないけれど、リョウに恥をかかせたくはなかった。
有名ブランドのロゴのないスニーカー
…今回も悪くない
「優しいお父さんですね、娘さんの趣味を知ろうだなんて」
「いやあ、父親なんか東方神起のスポンサーだよ。頼まれたら買っちゃうけどさ」
これは、本物の「好き」だ。