envy…
□後輩の願い
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ユチョンからの連絡なんて期待してはいなかった。
久しぶりに誰かと仕事以外で飲んで、私も楽しい気分になれた。
次に繋がなくてもいい
今日限りの軽い時間
遠慮なく酔って
気持ち良い疲れでブルームを後にした。
「エリ、言っとくけど…」
「誰にも言いません!だって、名無しさんさんにもユチョンにも迷惑がかかっちゃいますもんね?」
私もエリも地方出身だから、お互いに共有するものがあるんだろうと思う。
おセンチな仲間意識だと言われたらそれまでだけれど、つながりの希薄な世界で信頼できるエリを私は大切に感じていた。
「…ごめんね、エリにも連絡すればよかったよね?」
「…名無しさんさんの立場が大事ですから」
きっとエリにも同じなんだと思う。
「ありがとう」
だから素直に言える。