envy…

□後輩の願い
2ページ/6ページ

ユチョンからの連絡なんて期待してはいなかった。

久しぶりに誰かと仕事以外で飲んで、私も楽しい気分になれた。

次に繋がなくてもいい
今日限りの軽い時間

遠慮なく酔って

気持ち良い疲れでブルームを後にした。


「エリ、言っとくけど…」


「誰にも言いません!だって、名無しさんさんにもユチョンにも迷惑がかかっちゃいますもんね?」


私もエリも地方出身だから、お互いに共有するものがあるんだろうと思う。

おセンチな仲間意識だと言われたらそれまでだけれど、つながりの希薄な世界で信頼できるエリを私は大切に感じていた。


「…ごめんね、エリにも連絡すればよかったよね?」


「…名無しさんさんの立場が大事ですから」


きっとエリにも同じなんだと思う。


「ありがとう」


だから素直に言える。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ