envy…
□強引な再会
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「よお、名無しさん。お疲れさん」
いつものカウンター席に腰を下ろすと、リョウが声を掛けてきた。
「…一人か?」
「私はいつも一人じゃない。…どうしてそんなこといまさら聞くの?」
カウンターの中にすたすたと入ってきて、リョウらしくない質問だった。
「あー、別に?」
口角をあげて笑うリョウは悪戯っ子みたいな表情をしている。
どうも「別に」って笑いには見えない。
「感じ悪い…」
「そう言うなって。ほら、これ」
リョウは小さな器をテーブルの上に置いた。
「少しは食べないと。身体が持たないからな」
器の中にはプチケーキがちょこんと乗せられていた。
「サービスだよ」