envy…
□その正体
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彼と一緒にリョウがやって来た。
「とりあえず、これ使って?」
リョウは消毒薬と絆創膏をカウンターのテーブルに置いた。
「ありがとう…でも」
いつものことだから
たいしたことな…
「いッ」
「あ、しみました?」
消毒薬が傷口にかかって、足から全身が粟立った。
彼はさっさと私の手当てを始めていた。
刺すような痛みには酔いまでも醒めそうになる。
「ちょっとだけ我慢ね」
彼は私の足に手で風を送っている。
徐々に乾く液体に痛みも静まっていく。
「はい、終わり」
絆創膏をぴったりと貼付けて、彼はまた笑顔になった。
「どうも…」
行動が読めない。