shortnovel

□おかえり
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(デリック+津軽+サイケ/ほのぼの?)

・親子パロ
・シングルファザーデリック
・津軽(12歳)/サイケ(7歳)
・シズイザは親戚的な何か
・デリつがっぽい
――――――――――








「つがるにぃつがるにぃ」

「何だ?」

「きょうパパかえってくるってほんと?」

「うん」



今日は単身赴任でここ1ヶ月程家を開けていた父さんが帰ってくる

母親は三年前に交通事故で逝ってしまった
単身赴任の多い父さんは最初こそ俺たちを親戚に預けるつもりだったらしいが

ギリギリになってやっぱり自分で育てると言い張ったのだ

今みたいに家を開けてる日は週一くらいで臨也さんや静雄さんがご飯を作りに来てくれる

その外は父さんが置いていったお金で遣り繰りしている


「はやくあいたいなぁ」


時間はとうに深夜十二時を過ぎておりサイケはうつらうつらと眠たそうにしている


「先に寝てるか?」

「やだ、まってる」

「明日も学校あるんだから無理するな」

「まってるもんっ」


玄関から鍵を開ける音がした


「かえってきた!」


さっきまでの眠気はどこえやら
サイケは飛び起き玄関へ走って行った
俺も後を追う


「おかえりぃ!」

「おぉサイケまだ起きてたのか」

「うんっパパのことまってた」

「遅くなってごめんな」


父さんは困ったように笑いサイケの頭を撫でた

それがとても嬉しいらしくサイケはプレゼントを貰ったかのように喜び父さんに抱き付いた

それを少し離れた場所で見ていた俺に気が付いたのか父さんはこっちを見てただいまと優しい笑顔で言った


「………おかえり」

「長い間留守番ありがとなサイケの面倒大変だったろ」

「……大丈夫」

「今度三人で遊びに行こうな」

「ほんとっ!?サイケ楽し、み……」


言い終わらない内にサイケは電池が切れたみたいに眠ってしまった


「サイケは相当眠たかったみたいだな」


父さんは苦笑しサイケを抱き上げリビングへと向かう


「ほら津軽」

「…ぇ?」


寝てしまったサイケを片手に抱き、もう片方の手を広げる父さん


「顔に書いてある、羨ましいってな」

「そんなの…」

「いいから父さんが抱き付きたいの」

「うん………」


俺は内心とても嬉しかったでも控え気味に父さんの胸にすり寄った


「ほんとありがとな」


そう耳元で言われたかと思うと足が床から浮き抱き上げられた事に気づく


――温かい

こんな風に抱き上げられるのは久し振りだ
何だか眠くなってきた



「おやすみ」


そう言われたのは夢だったか現実だったか分からないが



とても心地が良かった

その事ははっきりと覚えていた





fin.


デリック初登場びみょす……;;




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