命遊び

□あいしかた
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必死に腹に力を入れ、何か萎えるような事を思い浮かべたが、抵抗はむなしくサレの掌に盛大にぶちまけることになった。

見たこともないほどヒクヒクと大きくひくつくそこに少しだけ興奮した。少しだけアダルトなエロを体感出来たという単純な青年脳。そして同時に情けなくも思えた。なんせ相手は男だ。しかも尻に突っ込まれた状態。

サレは自分の掌についたものを指先に絡め、遊んでから再びティトレイのイチモツに手を添える。

「サレ、俺もう、」

その次の言葉が出る前に、三時間が何を意味するか
気づいた。

未だにひくつくそこを今度は強めにしごかれる。
急な強い刺激にティトレイは頭を仰け反らせた。

「出ない、出ないって」

実は一日に何回オナニーで出せるかなんてアホな挑戦したことはあるが、二回でもうギブアップした。
姉に見られたということもあるが、何より擽ったくて、手が動かなかった。

その擽ったさが止まることなく、自分を襲う。
腰をくねらせ、逃げようとするが、体はいっこうに動かない。

「サレっ」

その声が届いたのか、少しだけ力が弱まった。
ハッ、ハッと短く息をついていまだ続く刺激に耐える。

しばらく、その愛撫は続き、次第に尿道がムズムズと疼くようになった。

「サレ、出そう」

「出していいよ」

「ちが、そっちじゃなくて、」

「うん、いいよ」

いや、この床を汚して恥かくのは俺なんだよ、という意見は全く通じない。
ティトレイはまた我慢するしかなかったが、もう無理ならフォルスを暴走させようとそんな覚悟までしていた。

サレが自分のスカーフを外し、ティトレイの口のなかに放り込む。これは俺に叫び声を上げさせる気だと瞬時に気付いたが、気付いただけで何も出来なかった。


「んぅ、んっ、んんんっ!!」

はじめの優しい愛撫とは裏腹に、グチュグチュとイヤらしい音が部屋に響き渡る程、激しくしごかれていた。もちろん快楽とはほど遠く、擽ったいだけのそれは拷問のように思えた。
目尻に涙がたまり、頭が揺れる度に零れ落ちる。

どうしてこんな目に。

ふと前の歪なキューブを見ると、それは相変わらず寂しそうだった。どうして愛しているのに愛してくれないの?どうやって愛せばいいの?
そんな問いにティトレイは素直に答えた。
言葉で伝えればいいではないか、と。

「伝えてもどうしようもないよ」

耳元でサレに囁かれる。あれは、そうか、研究って…。何かに気づきそうなときに、少しずつたまっていた、根本の熱が、一気にあふれでてきた。
尿とは違う体液が、勢いよくイチモツから溢れ出てくる。射精とは全く違う快楽がティトレイを襲い、体をガクガクと揺らした。
その快楽は最後の一滴が零れるまでつづき、そしてティトレイは意識を失った。

「潮噴けるんだ。君、素質あるよ」

小刻みに揺れる体に、サレは一つキスをする。

************

あのまま放置されたら縛り上げるどころじゃ話はすまなかったが、一応片付けはしてくれたらしい。
もちろん、完璧ではなかったのであとあと帰ってきたヴェイグにティトレイのオナニーは凄そうだと真顔で言われた。
三時間も話し込んでいたのかと聞いたが、一時間もしない内に帰ってきたと言われて、自分の体内時計の狂いに気づく。いや、それより、一時間の内に何回もイかされて、俺の体の攻略がかんたん過ぎることが問題だ。
自分ですると最低一時間はかかるのに。

ティトレイはいろいろと腑に落ちないことがあったが、まあ、考えても仕方ないだろうと、何時ものように軽く流した。それに今回は少しだけ報酬があった。

「人の愛し方…か、」

おそらく求めた愛は、恋仲のようなものではなくて安らぎだと思う。
きっといろいろ深く考えすぎて、そんな簡単なことに気づけないあいつに、次に会った時に教えてあげよう。



しかし、ティトレイは、そんな単純な話ではなかったことをその身を持って知ることになるが、それはまた別の話である
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