命遊び
□安らぎ
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ゆっくり、ゆっくりと敏感なそこを下から上へと舌先で舐めていく。時おり親指で皮を剥くとヒャッ、と可愛らしい悲鳴が聞こえてきた。
「む、剥くなよ」
そう言われて、やらない僕ではない。
両方の親皮を丁寧に剥き、剥き出しになったそこにしゃぶりつく。小刻みに舌先を動かすと物の数分でヒクヒクとそこをひくつかせた。
「サレっ」
甘い声で僕の名前を呼ぶ。そんな誘う声、出来たんだね。
そこのヒクつきがおさまったら僕はまた舌を動かす。それの繰り返し。
次第にティトレイは喘ぎ声をあげるようになった。
「うっ、ううっ、んっ、」
「気持ちい?」
ティトレイは頭を横に振る。
意地でも認めないつもりらしい。
「君が気持ちいいって言ったら止めてあげる。」
「っ!!」
一時間ほど、愛撫を優しく、ねっとりと続けていたらティトレイは失神した。
いつもの僕なら顔をぶっ叩いて起こすんだけど僕は気絶しても溢れでる愛液をただボンヤリと眺めていた。
いつまで経ってもティトレイは起きないので僕は隣に添い寝する。
ティトレイの体に鼻を押し付けると、やはり雑草の青臭い香り。僕はその匂いを嗅いでいるうちに、深い眠りへとついていった。
どこか森のなかで僕は膝を抱えるようにして眠っていた。サワサワと風が吹くと優しく木々が揺れる音がする。
ひんやりと柔らかい地面の冷たさが心地いい。
こんなにも心が穏やかななのは初めてだ。
これを人は安らぎと呼ぶのだろう。
僕とは全く無縁のものだったこの感覚。
ヒラリ。落ち葉が僕に落ちてくる。ヒラリ、ヒラリ。幾つも落ちてきて、それは僕を包み込んだ。
優しい。僕はその感覚だけになっていた。
目が覚めると、ティトレイの瞳が目の前にあった。視線が合い、恥ずかしくなったのかティトレイはサッと顔を背ける。
僕は頬にキスを一つすると、ティトレイの足を再び開かせる。
「続きしようか。」
ティトレイは騒がずにただ僕をジッと見ているだけだった。
そこはまだ濡れている。僕は指サックをはめて指を入れる。驚くほどすんなりと入った。
いつもはローションを使ってもギチギチで拡張器がないと入れられないのに。
くちゅ、くちゅ、と指が出し入れされる度に愛液が溢れ出て粘着質な音をたてる。
ムワッと、花の香りがした。何の花かは分からないけど、柑橘類の甘い花の香り。
女性でさえこんな甘く香らない。
ティトレイはもぞもぞと腰を動かした。
「物足りない?」
そう言うと顔を真っ赤にさせる。実に分かりやすい。
「もう少しほぐしたら、イかせてあげるから。」
「べ、べつに、そんな」
「止める?」
ズプッとそこから引き抜くと、ティトレイはあからさまに残念そうな顔をした。
ヒクヒクと穴が縮小され、その動きに合わせて愛液が外へこぼれ落ちてくる。
「サレ…」
モジッと内股と内股を擦り合わせ、期待の眼差しをコチラに向ける。
「君、快楽には弱いんだね」
「だ、誰の所為でこんな体になったと思ってんだ!!!」
真っ赤になって叫ぶティトレイ。あれだけ色々しても堕ちなかったのに。
また、何か変な感情が僕の背中を這っていく。
「欲しいなら、ねだってよ」
「…」
チュッと指先を舐めて見せるとゴクリと生唾を飲み込む音がした。葛藤してる。プライドと、快楽。
「…サレ」
「なに?」
「…して」
「何を?」
「そこまで言わすのかよ…!」
消え入りそうな声。僕はティトレイの首筋に舌を這わせる。
「せ、せっくす」
「ははっ、色気のない答え」
「うるせぇっ!っあっ!」
ズブッと指を入れるとビクッと体が大きく跳ねる。クチュクチュと素早く動かすと、直ぐに限界は来たようで、甘い声をあげる。
「サレ、されっ、」
「気持ちいい?」
その言葉にティトレイは素直に頷いた。
呆気ない。なんて簡単に堕ちてしまうんだ。
だけど、不思議と、感じたものは落胆でも興醒めでもなくて、ああ、そうだ、これは興奮しているんだ。
僕は快感によがるティトレイを見て興奮している。何故かは分からないけど、苦痛の悲鳴や睨み付けられるより、ずっと。心地いい。見ていたい。その快楽に溺れきった顔。
散々人の心を弄んで、その度に高笑いしていた僕だけど、その時でも感じられなかった興奮が、ここにはあった。
「ひ、ひいいいっ!!」
ブシャアッと透明な液体が弾け飛ぶ。潮吹きだ。何回も吹かせたけど、今回は長かった。
最後の一滴まで出し尽くされた事を確認して、僕は引き抜く。
「あぅ、され…」
あれだけ盛大に潮を吹いたのにまだ足りないのか。僕はクスリと笑いながら、自分の固くなったそれを一気に入れた。