歪な鎖

□紅茶
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「止めてくれティトレイ!君はいつも余計なことして事の事態を悪化させる!」

出ていく俺を工場長がしがみついて止めてくる。


「離してくれ!俺は、何でこんな値上げばっかするか納得がいかねぇんだ!!」





「納得してくれないと困るんだけどな。」






不意に聞き慣れない声が工場長室に響く。





「ドアを開けっ放しとは無用心だね。そんなんでよく工場長が勤まるよ。」

皮肉が混じった注意・・・・・・というより、完全なる見下しの声。


ああ、もう。
一目で分かった。

こいつ、国のお偉いさんだなって。

そして
最低な奴だ、って

俺の第六感がこいつに全力で危険信号を真っ赤かに点灯させている。


雰囲気でお偉いさんと分かったが

何か、それ以外に別の物を感じる。
なんだろ。

なんっつーか、
こう、人じゃないってか
いや、人なんだけど
ヒューマなんだけど

何処かズレてるような



「僕の名はサレ。ワザワザバルカから出向いてあげたんだ。紅茶くらいだしなよ。」

俺と工場長は顔を盛大に曇らせた。






これが俺とサレの出会い

悲劇の始まりだった






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