UNDEAD LOVER
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「…ふむ。お話はわかりました。この依頼、受けさせて頂きましょう」
「ありがとうございます!」
「しかし、あなたも可哀想に」
「いえ。僕なんか、どうってことありませんよ」
眉をハの字に垂れ下げると、苦い笑みを湛えた。
「僕よりも辛い目にあってるのは、幼馴染みのあの子の方です」
どうか彼女を救って下さい
そう付け足した彼の瞳は向かいに腰掛ける灰褐色の瞳を真っ直ぐに見つめた。
「・・・ええ。アンデッドは必ずや退治して見せましょう」
薄く微笑んだ彼のこの言葉の真の意味に気がつくのは、もう少し先の話――。
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