ANOTHER GAME

□それは念願の
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「や、ちょっと、ほんとにやだって!!」

 
「駄目。今日はお前に拒否権は無い」


「そんなのいつもと変わりないじゃない!!」


「まあ……そうかもしれないな」


 そう言ってくすくすと笑う翔悟。

 
 あたしとしては笑いごとじゃ済まされない今の状況。


 ケーキを食べた後に翔悟が何をしたのかと思えば、あたしを肩に担ぎ寝室に一目散。


 いわゆる、コスプレプレイに持ち込もうとしてるのだ。


 既に完璧に組み敷かれてしまっていて、為す術もない。

 
「まさか、もう一度お前のこの姿が見られるとはな……」


 上から下までじっくりと、まるで視姦するような視線と今の自分の置かれた状況に赤面する。


 あたしだって、まさかもう一度この格好をするなんて思ってもみなかった。


 どうしてメイド服を翔悟に渡したりなんかしたのよあの二人は!!


 一番渡しちゃいけない人物じゃないの!!


 しかも文化祭後って……。まだ付き合っていたわけじゃないのに。


 それどころか、あのときのあたしは翔悟とこうなることなんて微塵も考えてなかった。


 後でたっぷりと二人に文句を言いたいところだが、何があったのかと聞かれたら言うに言えない。


 もちろん翔悟に文句を言っても効果はないし……まるで袋小路。






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