ANOTHER GAME

□二人の密な時間
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「…っ…ふ…やぁ……。」



重なった唇は今までの中で一番熱く、そして激しさを増す。


息つく間もなく求められて、漏れる吐息も甘さを帯びる。



「た、橘ぁ……。」


「呼び方違うだろ?俺の名前、呼んでみろよ。」


「……!」


「分からないなんて言わせねぇよ?」



絶対、何かのスイッチ入ってるよ………。


その証拠に、瞳が言いようがないくらいキラキラしてる。



「ほら、早く……。」


急かすように、顎を指でなぞる。


「っ……し、翔、悟……。」


こんなにも、好きな人の名前を呼ぶのが恥ずかしいなんて思わなかった。


……絶対、この状況のせいだ。


今にも茹で上がりそうな勢いで、顔の熱が上がる。



「よく出来ました。」


「……んっ…!」


唇が重なり、下唇を舌でなぞられ、甘噛みされる。


そして差し込まれる熱い舌。


キスだけであたしはもう、腰砕けだ。立ったままだったら、膝から崩れ落ちていただろう。


すると、シャツのボタンが外される音。


互いの唇が離れる頃には、すっかり前がはだけさせられていた。



「……随分と誘ってくれるじゃねぇか……。普段からこんなエロい下着つけてんだ?」


ニヤリと口端を上げ、まじまじと観察される。


「ち、ちがっ……!」



どうして今日に限って、よりによって絵里香と美怜からプレゼントされた下着を選んでしまったのだろう。


運が悪いとしか言いようがない。


しっかりと奥の方に仕舞っていたはずなのに……。


後悔しても、時すでに遅し。



「やぁっ…ちょ、やめっ……!!」


素早くシャツとブラを剥ぎ取られる。


「隠すな。」


とっさに前を隠そうとした手は阻まれ、シーツに縫い付けられる。


翔悟の視線が突き刺さる。



「やだ……見ないで……!」



今まさに、上半身何も身につけてない状態で翔悟の目の前に肌を晒している。


沸き起こる羞恥。ぎゅっと目を瞑った。





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