short

□夏
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「暑ー・・・」

『暑いねー』


外はミンミンと蝉が忙(せわ)しなく鳴いて。

額にはとめどなく汗が吹き出て不快でしょうがない。


「なぁ、アイス食わねぇか?」

『うん、食べる!』


この提案に私は大きく頷いた。


「ん」

『ありがと』


パキッと小気味いい音を立て、差し出されたアイスキャンディーの片割れを口に含むと口いっぱいに広がるソーダ味。


『美味しいねー』

「おー」


答えをもらった直後、右手に絡まる少し汗ばんだ元親の左手。


「・・・来年は海行こーな?」

『うん、絶対行こうね!』


指切りではないけれど、繋いだ手をギュッ、と握り返しアイスを口に含んで、ギラギラと輝く太陽に目をやった。



*END*


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