弐拾萬打感謝企画

□依依恋恋
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【依依恋恋:恋い慕うあまり離れるに忍びない様子】


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彼女の態度に腹をたてるなんて、大人気ないのは分かっていた。

車を飛ばして帰宅したあと、部屋に入った瞬間に手にしていた鍵を力任せに投げつけた。ガシャン!と大きな音を立てて壁に当たったキーケースは部屋の片隅に転がっている。気持ちを鎮めようと深く息を吐き壁に凭れたままずるずると座り込んだ。

(…ガキじゃあるめぇし)
どうしてこんなにも冷静でいられないんだろう。泣いているのなら慰めてやれば良かったじゃないか。思いっきり抱きしめて落ち着かせてやれば良かったじゃないか。"寂しい"だの"構ってくれ"だの、過去に付き合った女が泣いた時はいつだって対処はしてきたし、その術だって俺は知っているはずなのに。
(情けねぇ…)
従順だと思っていた彼女に拒否されてそれで腹がたったなんて大の大人が聞いて呆れる。

後ろポケットに入れていた携帯を取り出し、手慣れたようにリダイアルのページを開けば彼女の名前はすぐに見つけられるのに、泣き明かした彼女の目を思い出すと発信ボタンを押しかけた手が止まる。

(…バカじゃねぇか…)
自分の携帯には似つかわしくない小さな茶色のマスコット。それを無意識の内に弄ぶと、なぜかコッチまで泣きたくなった。


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◇元親先生と暫く口も聞かないような大きな喧嘩、別れ話とか出ちゃったり〜なお話。(蛍様リクより)

元親先生が怒るってどんなシーン(以下略)…いえ、でもこの二人で別れ話が出るって相当な内容の喧嘩ですよね…ってことで最初の優希棗さまリクの【二者択一】と蛍さまリク【依依恋恋】があったからこそこのシリーズが出来た、と言う流れになったのかもしれないです(いえ、もちろんこのシリーズに組み込んだリク+タイトルは全て、なくてはならないシーンだと思っておりますが)きっかけ、ってやつです。ハイ。
改めまして蛍さま、企画参加ありがとうございました!!


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