弐拾萬打感謝企画

□甘風邪薬
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【甘風邪薬:造語】


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俺も仕事帰りで疲れてた、ってことだろうか。熱の高い彼女の部屋にきたことはもちろん覚えてる。薬が効き落ち着いた寝息をたてる彼女に安心し横になったのも覚えてる。いつの間に自分は寝入ってしまったのか…のそりと体を起こせばカーテンの隙間から薄明かりが見え、夜明けが近いようだった。蓋を開けずに置いてあったペットボトルは半分ぐらいに減っている。きっと彼女が飲んだのであろうと寝起きの頭で考えることは容易だったが、ぐるりと部屋の中を見回しても当の彼女を確認することが出来なかった。

「名前?」
多くはない部屋…というか彼女の部屋は1ルーム。この場所で見当たらなければもう探す場所は1箇所しかない。水の流れる音が聞こえる浴室。外の気温が一気に下がるこんな時間に彼女は汗を流すべく優雅にシャワーなんぞ浴びてるらしい。
(…ったく…)
まだ体調は不完全のはずなのに一体あのバカは何をしてるんだ。呆れたように溜息をついたその瞬間、ガタッ!と大きな音が風呂場から響いた。

「!!名前?!」
まさか風呂場で倒れたんじゃないかと思い慌てて浴室の扉を押し開ければ
「先生ッ!?」
「大丈夫か?!」
そこには、バスタオルを軽く羽織ったまま壁にもたれかかるようにへたり込んだ彼女の姿があった。
「っ、ぅわ…っ」
「お前悪化させてェのかよ」
「ちが…っ」
タオルを巻きつけたままの彼女を抱き上げ、部屋の方に連れ戻ると慌てて自分が着ていた服を被せる。
「ったく風邪こじらせてェのか?!」
「わっ、ま…っ」
とりあえず髪を乾かしてやらないとまた熱がぶり返してしまう。そう思い必死で髪を拭いてやれば名前が手の中であたふたともがいていた。何か言いたげなのは気付いていたのに
「せ、せんせっ」
「あンだよ」
「服、着たい…っ」
コイツは…無意識のうちにとてつもない爆弾を落としてくれた。

肌蹴ないよう、必死で俺の服を抑える彼女の姿。それでも太ももぐらいまではしっかりと目に入る。彼女の言葉に思わず手を止めてしまったおかげで、まだ水分を含んだ髪がしっかり色気まで演出してくれた。

少しフラつきながらも、隠れるように浴室へと逃げ込んだ名前が俺の横を取った時ふわり、と香った風呂上りの柔らかい匂いに俺にも風邪が移ったのか、情けなくも体温が少しずつ上昇していくのがはっきりと自覚できた。


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◇風邪ひきヒロインちゃん、汗でも流すべく入ったお風呂上りに元親先生と遭遇(さくら様よりリク)
さくら様のえっちー(*´∀`)σ)´Д`;)(謝れ)えぇ、このシリーズの基本形な設定はすべてこのリクから生まれましたね。ありがとうございました。つーか元親先生、もうヒロインちゃん襲ってもいいよね(どーん)でも一ノ瀬って滅多に裏書かない人じゃん?(…誰に相槌求めてんの?)まぁ続きはがっつり想像してくださいね(何)さくら様、改めまして企画参加ありがとうございました!!


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