雨音が聞こえる

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冬らしくひんやりした風が頬をなでる。



12月に入って、あたしでも寒いって言えるくらい 朝の冷えこみがきびしい日が続くよーになってきた今日この頃。




こんだけ寒いと逆に早く雪がふってほしいって思うんだけど、これを花に言ったら極端すぎる、って呆れられた。



あ、でも 雪ふったらグラウンド使えないから野球できなくなる。それはヤダからやっぱふらないでいっかな。






今日の朝は、ツナをむかえに行ってみることにした。
獄寺はほぼ毎日行ってるみたいだけどねーっ





そうして通学路を逆行してると、登校中の友だちと意外とでくわすことを発見。

「学校、遅れないようにね」って会う人会う人口をそろえて言うもんだから、だんだん笑顔も苦笑いになってくる。












サクサク歩いて やっとツナのうちが見えてきたとき、それと同時に見えてきた玄関前の様子に一言。



『あのおじさんたち…誰?』



ツナんちの前に、黒スーツのおじさんたちがたむろしていた。





黒服のおじさんがこんなにいるのを見てると、昔見たマフィア映画を思い出すなー




その人たちを遠目に見てたら、そんなことが頭にうかんできた。




いかにも本物!ってオーラが出てるけど、やっぱりこれもいつものマフィアごっこなんだろうね。

リボーンくんのマフィアごっこってたまにこーしてすっごくリアルになるときがあるから。








マフィアごっこだってわかったけど、あたしはまだツナんちに近よれずにいた。


あの人たちもツナに用があって順番待ちしてるのかもしれないし、せめてツナが出てくるまでは待とうって考えたからだ。











そこら辺の塀によりかかり、冷たくなりつつある指先に息をはきかけた。







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