雨音が聞こえる
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おそってきた眠気にまかせて今日も授業中ずっと寝ていて。
いつも通りにチャイムにおこされて、なんの気なしに席を見たらツナがいなくなってたのには正直あせった。
ツナのことに敏感な獄寺に聞こうかと思ったけど、彼がいないからかいつも以上に人を寄せつけない雰囲気をバリバリ出してて、ちょっとな〜
というわけで、あんまりだれかをひいきに見たりしない花に聞いてみた。
『ねー、花
ツナはどーしたの?』
「え、あんた見て……ってそういえば寝てたわね。ぐっすりと」
『ハハハ…ι』
まあいいわ、とペットボトルのお茶を飲んで花は話しだした。
……今日はめずらしく花のポイントにあたったらしく、途中からだんだん話がそれてきたι
内容は ちびっこのイヤなところについて。
花はちっちゃい子がキライ、いや苦手だからね〜…
とりあえず経験上この話題に終わりはないって知ってるから、
「だからガキンチョは嫌いなのよ!!」
いつものセリフが出たとこで礼を言って花からはなれた。
他の人にも聞いてみよっかな
そう思ったあたしは、早速目の前で話す女子3人に声をかけたのだった。
『ん〜〜牛柄の子って、やっぱランボかなーっ』
ノートのはしにぐりぐりっとランボの顔をらくがきしてみる。
思った以上にうまく書けてちょっと消すに消せなくなっちゃったけど ま、いっか。
ツナがいなくなったわけをみんなに聞いてみると 話に尾ひれがついたものもあったけど 話の筋はだいたいわかった。
まとめると
いきなりランボが来て、ツナに「トイレができない」って助けを呼びにきたんだけど結局もらしちゃって、その後片付けをしたツナは 泣くランボをきがえさせるために早退した んだとか。
なるほど、花がああなったわけがわかったよ。
ランボみたいな子どもらしい子どもが彼女は一番苦手だからさ。
あたしはその子どもらしさもふくめてちびっこはかわいいと思うんだけど、そこは人それぞれだから仕方ない。
ランボをはじめとして親戚の子がいっぱいなのは楽しそうなんだけどツナはすごく大変みたいで。
ここにいない彼を心の中で応援したついでに京子とのことにもエールを送っといた。
ツナ、ファイト!
ちなみに今日の昼休みは、ツナはいないし獄寺はなんだか話したそうじゃないしだったから京子・花と一緒に昼ご飯をとった。
こーしてゆっくりこの3人で話しながら食べるのはひさしぶりで、一緒じゃなかった間にたまってた話題がポンポン出てきた。
その中には賞味期限切れの話題もあったけどそれはそれでおもしろかったからOK。
ひさびさに女子らしいおしゃべりをしながらのこりの半日をすごした。
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