雨音が聞こえる
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ガラガラガラ!!
キーンコーン カーンコーン
『はぁ…っギリギリセーフ!』
集まる教室内の視線 視線 視線。
…あれ?
沈黙の天使が教室内をとおるなか、担任の先生が口をひらく。
「…山本、間にあったのはまぁよしとしよう
しかし始業式のときくらいもっと早く来れないのか?」
『いや〜〜バッティングしてたら時間を忘れまして』
「それは聞いてないぞ」
『遅刻ギリギリになっちゃいました』
「おい」
あたしと先生のやりとりを見てた何人かが笑いはじめ、毒気をぬかれたのか先生は怒るのをやめた。
「だが後で反省文書けよ山本?」
『え゙』
教室に笑い声が響いた。
〜始業式〜
『ね、眠い…』
長い校長先生の話をBGMに、あたしは必死に眠気と戦っていた。
その時に、やけに京子が楽しそうにしてるのが見えたから
眠気覚ましをかねてわけを聞いてみた。
今日の朝、京子の兄さんこと 笹川了平センパイが
すごくうれしそーに(←ここ大事)ツナをボクシング部に勧誘した。
結局ツナは放課後ボクシング部に行く約束をする。
京子は、ツナがボクシング部に行った時
センパイがどんだけうれしそーにするのか楽しみ、ってことだった。
だから今日のツナ元気ないのか〜
どこか上の空で話を聞くツナを一瞬見る。
ま、京子からうれしそーだなんて言われちゃツナは断れないもんねι
(さりげなく京子から聞いてみた)
ツナ ファイト!
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