雨音が聞こえる

□1.5
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今日は授業でバスケがあった。




だけど、いつものようにミスを連発。




ひどい時なんか、なんのへんてつもない普通のパスを顔面キャッチした。





ただみんなの足を引っ張るだけだった。









だから、オレが怒られるのは当たり前。




掃除を押し付けられるのは…ギリギリ当たり前?




悪口言われるのは嫌だけど、事実だから言い返せない。




だから、自分の事とはいえ、少しくらいふてくされてもいいと思う。




「どーせオレはバカで運動おんちですよ」










でも、こんなダメなオレがなぜ学校に来るかといえば









笹川京子と、山本弥白を見られるから。





笹川京子はなんたってかわいくて




「あれ、おかしかったかな?」


「もー、これだからこの子は」




無邪気な笑顔はサイコー!!








そして山本弥白は…って






本人と目があったーー!!!








オレは今固まってると思う。



だって、男勝りな性格とはいえ見た目はすごくいいし。



焦げ茶色の目は人を引き付けて離さない。







そう考えてた間中ずっと目が合っていて。



そろそろ気まずく感じてきた時。








『が・ん・ば・っ・て』



だと思う。



オレの妄想じゃなければ、そう彼女の口が動いた。







オレにモップがけ押し付けたのを、誰も覚えてないと思ってた。



だから、オレはすごく驚いて。




反射的に何度もうなずいていた。






それを見た山本弥白はほんの少しだけ笑うと、前に視線を戻した。









その余韻に浸っていると、剣道部の持田センパイが笹川京子に話しかけているのが見えた。



何を話しているのかわからないけど、なんだか親しそうな雰囲気が出ている。








さっきまでの気分が高めだったこともあり、結構大ダメージを受けたオレ。





「やっぱ剣道部主将とできてたんだ
もう学校にいる意味ねーなー」



学校に来る理由の8割は見るためだったから。



「帰ろ」













そして家に帰ったオレは、家庭教師のリボーンと名乗る赤ん坊と出会う。




そいつに「死ぬ気弾」とかいうものを撃たれ、笹川京子に告白することになるのは、




また、別の話。






end.
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