光と闇の先に
□哀心
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佐助と幸村は気が済むまで私を痛めつけた
最後に一言“明日は学校に来い”とだけ言ってやっと帰ってくれた
痛む身体を起き上がらせて、適当に身なりを整える
手に持っていたビニールは遠くに飛ばされていて、それを拾い上げて路地裏から出た
きっとお弁当はぐちゃぐちゃなんだろうなぁ…
すれ違う人達が私を珍しい物のように見ている中、真っ暗な私の家に着いた
案の定お弁当はぐちゃぐちゃで、でも食べられない程じゃないから口に入れた
今日は私一人だから楽だ
居ても口喧嘩ばかりするから
前は仲良かったのになぁ…みんなが変わってしまった時から家族も変わってしまった
今じゃ家に一人で居る時の方が多い
テレビをつけて丁度ついた番組をただぼぅっと見ていた
ズキズキと痛む身体を腕で押さえてテレビから視線を外す
−−信じていたのに
頭の中に幸村の声が響いた