ワレモコウ

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『忙しかった〜』



柳生「優勝間違いなしですね」


『だと良いなぁ』



柳生「そういえば、付いて来てますけど良いんですか?」


『無視。さーて、ご飯ご飯』





「彩夜先輩〜」


『結衣ちゃん』



「休憩ですか?」


『メイドさん。可愛いね。似合ってるよ』


「絶対、彩夜先輩のが似合いますよ」


『頑張ってな』


「はい」



歩く度に、話しかけられる。
ご飯を食べて、少し校内を一週。
生徒会の仕事である。
問題がないかを確認する。



「あ。彩夜先輩に柳生先輩、見回りですか?」


『おう。外は未来が行ってるから私達は校内を見回り。何にも変わりない?』



「はい。大丈夫です」


『ならあとちょっとだから頑張れ』


「はい。ありがとうございます」

自分達の教室に帰れば問題が起きて居た様で、ゴチャゴチャしていた。



「彩夜ッうわーん。どうすれば良いか分からないよ〜」




『どったの?』



「彩夜の姉がいきなりキレだして、止めようとしたクラスの子が怪我して…」





無線機で、未来に連絡。すぐに未来が駆けつけてくれる。
先生も何人か来てくれて、跡部達に取り押さえられた悠の姿。


他の使われてない所へ移動。
怒りを抑えながら、彩夜は教室を綺麗にする。


『ごめんな…皆…』



「彩夜のせいじゃないよ」



彩夜や未来、柳生が指示をして、やっとの事 片付ける事ができた。
お客さんにも説明をし、ちゃんと理解をして貰う。

そんな問題も起きたのに、客が減ることは無かった。


彩夜と未来がヴァイオリンを構え、ずっと演奏をし続けたのだ。
皆も協力をして、スムーズに仕事をした為、料理もデザートも完売した。





「「「終わった〜〜」」」



クラスの皆が喜んで、椅子に座っている目の前に立つ。



『本当にごめんなさい。今まで、ずっと用意して来たのに私のせいで、めちゃくちゃになって…台無しにして…ごめんなさい』



頭を下げ、皆に詫びる。皆は笑顔で、自分の肩を叩いて「大丈夫。彩夜のせいじゃないよ」っと言ってくれる。


その優しさに涙が出てくる。

皆が頑張って飾り付けもメニューも考えてたことを知っている。
それが悔しさに変わってくる。



柳生「彩夜、顔をあげて下さい。詫びるよりも皆さんに言わなければならない事があるでしょう」


 
 
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