それが真実ならば2
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私はあの後、最低限のモノをもって家を飛び出して居た。
頭を過ぎった何かに引き寄せられる様に…
私は電車に乗り、京都の山奥に来た。
懐かしい気分もありながら、建物に入る。
一番奥の部屋にはたくさんの本が並んでいた。
『此処は…』
“光・彩夜・雅”
『私?』
ペラリとページを捲れば、自分と光、雅の姿がある。
何故、此処に小さな頃の写真があるのかは謎だが、説明文を読んで行くと自分でも考えられない程、手足が震えた。
『これは…』
もしも これが真実なら…。
当たり前だ。
皆が優しくて…。
頼ったら返って来るのなんて…。
当たり前だ。
私でさえ…。
怖くてたまらない…。
生きててごめんなさい…。
光…。
雅…。
蘭…。
兄様達…。
四天宝寺…。
立海…。
青学…。
氷帝…。
father…。mother…。
そして…さようなら…。
もう…。
戻れない…。