それが真実ならば

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あれから 榊癒奈は来ない。近付いても来ない。やっと自分の周りに平和がやって来た。
でも この平和もいつか崩れて行くんだろうなと思う。


私の存在なんてそんなもんだ。だから、あの人の事も公開できない。
全てが解決しない限り、何もできない。






『peace(へいわ)…』





雅「そうね、ずっとバタバタしてたものね」



蘭「けど、そろそろ仕掛けてくるんやない?」





『…』




そうだ。この静けさの後には必ず、嵐がやって来る。

けど、榊癒奈や相沢家が仕掛けて来る事は必ず、闇に葬られる。

表に出る前に…。







『会いたい…』




雅「彩夜…」


蘭「…」






無性に会いたくなるこの頃…。

向こうにバレていない筈だ…だから心配事はない…。


イヤ 待って 私がこれだけ思うって事は…。




『蘭!雅!アイツ等の方面で変わった事がないか調べて!』



「「了解」」



私の考えが正しいなら、皆の周りで何かが起こってる。

こんなに、今まで平和な事がない。





蘭「彩夜…」



雅「あったわ」



『手に入らなければ、潰すって事やね…けど、こんなんじゃ私は潰れんで』



跡部「おい、彩夜」



『なんですか〜?』



跡部「生徒会室で何やってんだ」




『パソコン』



跡部「…お前、副会長やれ」


『嫌です』



跡部「あーん?」



『面倒くさそうやから』



跡部「俺様のアシスタント」



『ならやる』




跡部「そーかよ、彩夜…お前 こっちに来い」



彩夜はソファから跡部が居る生徒会長の椅子の前に立つ。




跡部「後ろ向け」



『じっとしとって』



そっと跡部の膝の上に乗る。




蘭「アンタら、知らん人が見たら誤解されんで?」



パシャリとシャッター音が聞こえる。蘭と雅が携帯で写真を撮る。
彩夜と跡部は気にしない。




 
 
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