それが真実ならば
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『すみません。おば様』
相沢婦「良いのよ。彩夜、で…私の娘になるなら早く書類を出して頂戴」
『いえ、まだ…』
相沢夫「まだだと!?何が不満だ?私達に不満なんてない筈だ。あんなに君を育てて上げたんだから、ピアニストになれたのは誰のおかけだと思ってるんだ!」
パシンッ。
今日は、昨日メールがあったおば様に呼ばれてしまったのだ。
そして、元の格好に戻った私は親戚である相沢夫婦に呼び出されていた。
『しかし…』
相沢婦「何が何でも貴女を私の娘にしますからね。これは決定事項よ。そう、それと貴女の婚約者が今、合宿場にいるわ。私達も行っているから貴女も来なさい。これも決定よ。体調が悪くても行く事くらいできるでしょう」
『…』
相沢夫「そう。それで良いんだ。君は私達の言う事だけ聞いていれば良いんだよ。何もしなくて良い。あ、ピアニストの仕事はいっぱいさせてあげるからね。感謝してくれよ」
『…』
相沢婦「貴女は本当に良い子ね。それと合宿に和茶が居るわ。分かってると思うけど、喋るんじゃないわよ!貴女は私の子なんだから」
『っ…』
相沢夫「なんだ?何か言いたそうじゃないか…言えないのに口出ししようとするんじゃない!!良いか。決めてあげてるんだ。君の将来の為なんだからな」
この姿で合宿場に居なければならないのかと思うと鬱になるな…。