星空の約束
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『……そうやったん…。あの傷は全部、幸村達がやったんや…。うん、分かった』
幸村「え?」
『それが聞き出せれば充分やわ』
真田「何を言って」
『許さん…。私はアンタ等を許さんで』
侑士「……」
幸村「どうなってる…の?…不二?」
周助「死んで詫びなよ。幸村」
睨み付ける二人に、幸村、切原、真田が慌て出す。
侑士や謙也、それに柳達、青学、氷帝は目を逸らしている。
『亜希ちゃんを…よくも…』
侑士「彩夜」
周助「彩夜、おいで幸村に近づいちゃ駄目だ。何されるか分からないよ」
冷たい目線で、不二が彩夜を呼び戻す。
侑士の腕の中に帰ってきた彩夜を見た瞬間、不二は幸村の頬を殴る。
彩夜は目を伏せて見ないようにしていた。
幸村「っ」
周助「ねぇ、幸村…亜希が最後に何を言ったか知ってる?」
幸村「え?」
周助「“幸村、真田、切原が憎い。私は何もしていない。最上さんを地獄に落としたい”。彼女はそう言ったよ」
『彩夜、あの四人に復讐をして…私はこんな身体だから動く事もできない。私はあの四人を許せない。幸村が私に告白して来たのも全てウソだと信じたい。ねぇ、彩夜…私達はなんで生まれて来たのかな?こんな人間の渦に巻き込まれる為に生まれて来たのかな?私達は幸せになる事ができないのかな?なってはいけない存在なのかな?』
幸村「…」
『人殺しって言われたよ。私、過去の事覚えてないの…。彩夜、覚えてる?』
真田「それが何だ!!」
『ずっとずっと守って来たの!亜希ちゃんを…私が…。アイツ等に殴れたり蹴られたりする様に仕向けたのは私自身なの!!生まれた時から私と亜希ちゃんには病気があったから…それの研究のせいで両親は研究室に籠もってた。遊んでくれる兄や姉…幸せだった…けど…』