ビー(エ)ル!!*C Vol.1
□旅立ちの朝
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「成人式出ないなら、成人祝いは返してもらおうか?」
雄志さんは腕組みし、ふんぞり返った。
「そーれは、イーヤ!!」
「じゃ、下邑(しもむら)さん、オレら行きますんで。」
「コウは責任持って送り届けますから。」
「頼んだぞ。」
フミとノボは嫌がるオレを、無理矢理ノボの車の後部座席に放り込んだ。
「雄志さーん……。」
そして、明日の成人式に出席するため、車は非情にも実家に向けて走り出した。
「下邑さんもよくお前のワガママを許してるよなぁ。」
助手席のフミは首をひねった。