ビー(エ)ル!!*C Vol.1
□深い海の底で奏でる。
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次の日は仕事で、彼と顔を合わせたくなくてもたもたしていたら集合時間に遅れてしまった。
「……すみません、遅れました。」
「遅い。」
彼はギロリと僕を睨み付けた。
原因はあんただろ?と腸が煮えくり返りそうになるのを、グッと堪えた。
彼は僕たちのバンドのプロデューサーで、今度新しくうちの事務所に入ったバンドのプロデュースも引き受けたらしい。
「………………。」
平然と椅子にふんぞり返る彼に、何も言い返せない自分。
悔しくて、情けなくて、しばらくその場に立ち尽くした。