ビー(エ)ル!!*C Vol.4
□紫の風と、紫の月。
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オレも、切ろうかな。
電源ボタンを押そうとしたら、
――〜♪
着信音が鳴った。
画面を覗くと……
「あー……」
逓次(ていじ)さんからだった。
こんな時に、逓次さんからだなんて、最悪。
オレはスマホの電源を切った。
「はぁ……」
ずっと、大輔と一緒にいたかったけど、これでもう、終わりだろう。
大輔は、オレを追いかけては来ない。
自分の夢を掴んだ大輔は、オレとは違う。
とぼとぼと、どこへ向かうともなく歩き続けた。
最寄りの駅から電車に乗って、都内へ。