claps!
□ドレミレミ
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「むむむー。」
雄志は、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべていた。
幼い頃に猫が飼いたいと懇願し、両親を困らせたこともある。
本当は猫が好きだ。
それなのに、今でも飼うことが出来ない。
「……可愛いかったな、あの猫。」
雄志は保健所や警察署へ問い合わせ、迷子や遺失物の届け出が出ていないことを確認した。
そして、翌日――。
「猫を連れて来い。」
「いいの!?」
「車で来いよ?」
「分かった!!」
「うちで飼う訳じゃないからな?」
「……うん。」