ビー(エ)ル!!*C Vol.1

□僕たちは、愛し合うためだけに生まれて来た。
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僕が部屋に帰ると、玄関に靴が一つ増えていた。

「おー、お帰りー。」

同居人で僕の弟の史彦(ふみひこ)が、おざなりの挨拶を寄越した。

「歴(れき)さん、おじゃましています。」

対称的にニコリと笑って挨拶してくれたのは史彦の親友で、史彦が組んでいるバンドのボーカル&ベースの高屋昂(たかや・のぼる)くんだ。

「キリがいいし、続きは明日にしようか?オレ、そろそろ帰るね。」

「そうだな。明日はコウんち押しかけようぜ?」

「一応下邑(しもむら)さんの家だって。」

苦笑しながら帰り支度を済ませると、昂くんはまた明日と手を振って帰って行った。
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