ビー(エ)ル!!*C Vol.1
□不協和音が鳴り響く。
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どうせ叶わない恋ならば、捨て去ってしまおう……そんなことを考えてしまったのが、そもそもの始まりだった。
「あ、埜上(のがみ)さんだ!!」
とある音楽イベントで、彼と一緒になった。
「あぁ、祝部(ほうりべ)くんに渡月(わたつき)くん。初めまして、だったよね?」
「は、はい!!」
明星(めいせい)は、キラキラと瞳を輝かせながら埜上さんと会話を交わす。
俺はそれを端から見守る。
こう言うのは、社交的な明星に任せるに限る。