ビー(エ)ル!!*C Vol.4
□丘のある街に吹く風
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「裕大、好きだよ。……俺は裕大を、愛して……」
愛してるんだ、裕大。
「ごめん。本当に、ごめん。裕大、裕大……」
裕大との約束、守れそうにないんだ。
ずっと2人で、一緒にいたかった。
裕大と、ずっとずっと、一緒にいたかった。
「……さよなら、裕大。」
俺は裕大を起こさないように、そっと部屋を出た。
ヒロトさんは、まだ起きているだろうか?
自分の部屋に戻る気にもなれず、かと言って、どこにも行くあてなどない。
非常階段の標識に従い、外へ出た。
俺は夜の風に吹かれ、涙を乾かせた。
To be continued.