ビー(エ)ル!!*C Vol.3
□未来へ
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「Canopus(カノープス)の最後のシングルは、祝部(ほうりべ)くんが作りなさい。いいね?」
「は、はい。」
有無を言わせぬ社長の言葉に、俺はただうなずいた。
まさか、最初から指名されるとは思っていなかった。
「私は君の作る曲をこれからも聞きたいんだがね。」
「……すいません。」
もう何度、そう口にしただろうか?
「だから、それは……いや、ファンが納得する曲を書いてくれれば、それでいいから。」
「はい。」
簡単に言ってくれる。
それがどれだけ難しいことなのか、社長なら分かっているくせに。