ビー(エ)ル!!*C Vol.3

□無限回廊[前編]
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この春、僕と兄のアキトは高校生になった。

いわゆるエスカレーター式で、連絡入学が出来る私立の学校だからそんなに変化もない。

外部へ行った生徒や、逆に外部から入学した生徒も数名いるけれど。

「ヒロが好きそうなの持って来たよ。」

と幼稚園からずっと一緒のクラスメイトが、僕に一枚のCDを手渡した。

「卯月(うづき)、ありがとう。」

「ライブハウスとか……は、ちょっと無理か。」

「うーん、行ってみないと分からないけど。」

狭い空間に人がたくさんいる場所なんて、絶対に無理だ。
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