ビー(エ)ル!!*C Vol.3
□旅路
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いよいよ、と言うよりも、やっとと言うべきなのかもしれない。
僕は颯(はやて)さんと、颯さんのお父さん――隼斗(はやと)さんのお墓まいりに行ける日がやって来た。
実は、隼斗さんのお墓が彼の実家近くにあり、その実家は東京から日帰りで行けるような場所ではなかったのだ。
ただでさえ忙しいのに、連休なんて取れるはずもなく、二人の休みを合わせるのは難しかった。
時期を見計らい、やっとここまで辿り着いた。
「逓次(ていじ)くん、お待たせ。行こっか?」
「はっ、はい。」