ビー(エ)ル!!*C' Vol.1
□1+1≠2
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「パパは運転がへたくそだから、しょうがないかー。」
陽光は後部座席のジュニアシートに自ら着席し、光暉にシートベルトを着用してもらいながら愚痴を零した。
「ヘタじゃないしー。」
「ヘタだもん。」
我が家の男どもと来たら、すぐにこれだ。
陽光は光暉の事を、完全にライバル視している。
そんな陽光がかわいくてかわいくて堪らない。
新たな門出に立ち、改めて思う。
陽光を産んで良かった。
たくさんの幸せを運んで来てくれた陽光を、幸せにしてやりたい。
「出発するぞー。」
「「おー!!」」
例え、もう元の体に戻れなくたって良い。
俺は光暉の妻として、そして、陽光の母としてこれからも生きて行くんだ。
END.