ビー(エ)ル!!*C Vol.2

□僕の中
1ページ/21ページ

僕の息子――煕暎(きえい)は、もうすぐ生後半年になろうとしていた。

「何やってるの?」

「パーティーの飾りつけの準備です。」

「やっぱり。」

うちの同居人――芦名脩(あしな・おさむ)は、せっせとおりがみの輪っかを繋げている。

「ケーキも作ります。」

親の僕よりはしゃいでる。

「ねぇ、いささん。」

芦名は僕のことを“いささん”と呼ぶようになった。

「だから、その呼び方は止めて。」

「イヤです、いささん。」

芦名に名前を呼ばれるたびに、ムズムズする。
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ