ビー(エ)ル!!*C Vol.2
□僕の中
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僕の息子――煕暎(きえい)は、もうすぐ生後半年になろうとしていた。
「何やってるの?」
「パーティーの飾りつけの準備です。」
「やっぱり。」
うちの同居人――芦名脩(あしな・おさむ)は、せっせとおりがみの輪っかを繋げている。
「ケーキも作ります。」
親の僕よりはしゃいでる。
「ねぇ、いささん。」
芦名は僕のことを“いささん”と呼ぶようになった。
「だから、その呼び方は止めて。」
「イヤです、いささん。」
芦名に名前を呼ばれるたびに、ムズムズする。