ビー(エ)ル!!*C Vol.2
□僕の罪
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天罰と言うものは、存在したらしい。
「ふぇっ、びえぇー。」
重い空気が漂う中、母親の胎内から出て来て間もない彼は泣き声を上げた。
僕は彼の隣にいながら、微動だにしなかった。
何も出来なかった。
黒い礼服に黒いネクタイを身に付け、僕はその場に座っているだけだった。
「勲(いさむ)!!」
「何?」
妻の葬儀が終わり一段落した頃、父親が業を煮やして僕を怒鳴った。
「お前は自分の息子の出生届も書けないのか!!」
「それは……」
「順(じゅん)ちゃんでいいじゃない。ねぇ、順ちゃん?」