ビー(エ)ル!!*C Vol.2
□裏と表
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もう誰も愛したりしない。
それが、僕であり続ける為の砦。
それなのに、この人は何を考えているのだろう?
「七夏(ななか)さん。」
「あ、篠塚(しのづか)さん。おはようございます。」
「おはよう。」
今日も相変わらず脳天気に笑っている。
「逃げないの?」
「へ?」
七夏さんは首を傾げた。
「昨日の今日なのに、僕から逃げなくても良いの?」
「逃げたほうがいいですか?」
「七夏さんが逃げても、僕は追い掛けるけれどね。」
「逃げられないじゃないですか。」