claps!

□Present
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幸せばかりが詰まっている箱を、僕は積み上げて行く。
当然、天秤に掛けられたもう片一方には、不幸な出来事ばかりが重なって行く。

いつしかバランスを取れるようになるのかな。
それとも、崩れ落ちてバラバラになるのだろうか。

君に届けたいのはキレイな色のプレゼントさ、そうだろう?
誰だって愛する人の前では虚勢を張っていたいんだ。
君に触れたい僕の心はもう汚れていて、何度洗い直したって誤魔化しは効かない。

高望みさえしなければ、夢見ることを諦めれば、小さな幸せが日常にはいくつも転がっている。
一つずつ拾い集めて無邪気に遊べるほど、もう僕らは子どもじゃない。

いつの間にか顔色を窺って生きていたね。
弾き出されないように必死でもがいていたんだろう。

君に触れたいのに、僕は心を固く閉ざしては目を瞑って拒絶していた。
君に触れられる資格がもしもあるとしたら、まだ遅くはないのかな?

バランスを失って墜ちて行く翼をもがれた鳥のような僕は、君に触れたくて手を伸ばしているのにあと一歩が届かない。。。

君に届けたいものが確かな僕の想いだけならば、風に乗って飛んでバラバラになって、君の中でひっそりと息を潜めるんだ。

君に幸せを届けるまでは、君に触れられるまでは、、、僕は手を伸ばし続ける。
君へのプレゼントを僕は握り締めている。
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