ビー(エ)ル!!*C Vol.1
□だから、溺れる。
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このまま、抱き締めて離さないでいたい。
……いや、駄目だ。
一緒にいたら感情が爆発しそうで早く一人になりたいとも思うし、もっと同じ時間を共有したいとも思う。
相反する感情が蠢(うごめ)く。
理性が勝るか、それとも本能か。
俺は昂から手を離し、また彼から距離を取った。
時間はあっという間に過ぎて行く。
名残惜しいが、そろそろ帰さないといけない。
「また、来いよ。」
「は、はい!!是非!!」
駅まで送ってやり、次を約束して俺は部屋へととって返した。