ビー(エ)ル!!*C Vol.4
□pilgrimage 1
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「挨拶回りは、ここが最後です。」
「へ?」
「せっかくのお誘いなので。」
「え?……え、本当!?」
「はい。」
「じゃ、じゃあ、ちょっとだけ、ちょっとだけだから、待っててくれる?」
「はい。」
僕は海老名さんの支度が整うのを待った。
その間に、このまま直帰すると事務所へ連絡を入れた。
「はぁ……。」
ため息がこぼれた。
やっぱり、こう言うのは苦手だ。
でも、これも仕事だ。
「お、お待たせ。」
「いえ。」
「どこがいいとか、希望はある?」
「特には、ないです。」