ビー(エ)ル!!*C Vol.4
□丘のある街に鳴る鐘
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将来、自立して行くために、大樹(ひろき)先生は自ら料理だって教えてくれた。
「……あっ。」
「ん?これ?へぇ、こう言うのが好きなの?」
「偏見の塊っすよ、その発言。」
「いや、そう言う意味じゃなかったんだけど。ほら、慈音(じおん)と良く作ったから。」
「全く。」
「……お、俺も、裕大たちと、よく作ってました。」
年下の子たちに、俺たちが教えたりもしたっけ。
施設から出てまだ数ヶ月なのに、とても遠い過去の出来事のように感じた。
「誓詞さん。俺、こっちにします。」