ビー(エ)ル!!*C Vol.2
□Doll
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スタジオでのレコーディングに一区切りが付き、今日の作業は終わり。
帰ろうと思ったら、
「あ。」
車をマンションに置いて来た事に気が付いた。
「芦名(あしな)くーん。」
「どうしたんですか?」
マネージャーの一人に声をかけたら、僕のところに寄って来た。
「送ってほしいんだけど、いい?」
「大丈夫です。」
「それじゃあ、お疲れ様でした。」
これ見よがしに挨拶して、僕は下邑(しもむら)さんの反応を窺った。
下邑さんは表情を変える事もなく、動揺した様子はなかった。