桜花に誓いを
□6章
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“・・・この世界での勝利に執着することはバカげたことなのだろうか?別の世界での勝利を夢見た方がよいのだろうか?なあ、セイラ。どう思う?今、私を別世界に連れて行ってくれるというものがいるのだよ”
“・・・戦うのに理由はあるのか?ただ人が死ぬだけじゃねーか?別の世界に行って貴方は幸せになれる?”
“セイラ、お前は何のために戦うのだ?”
“私・・・?私は大切な人を守るためだ。貴方いるのでしょう?奥様だって、お子様だって。その人たちと幸せになれる道をどうか選んで”
この時は本気でそう思った。敵とか、悪い人とか関係なくて、1人の人間として最善の道を進んでほしいと思った。
そして、ヒトラーはその笑みに儚さを感じた。
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