Short Story

□小さな恋
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“ちょっ、ちょっと、冗談はやめてよ”

身長の差が激しい私は自然と翔を見上げる形になってしまうわけで―…

“冗談?俺は本気だよ。ってか、その角度やばいそそられる。自分がどう見えるかわかってるの?”


そう言って翔の整った顔が近づいて来るわけで…

チュッ

と、軽くリップを鳴らして離れて行く。
“ちょっ、ちょっと、ここ電車の中なんだけど?”


あーぁ。絶対今、私の顔赤いよ…。


クスッ


俯いた私の頭上で翔が笑う。


“桜、突っ込むとこそこ?キスしたことは怒らないの?”


“――ッ、だって私―…、翔のこと好きだもん”
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