06/10の日記
14:54
外出
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今日は、お忍びで長州藩邸に出掛ける大久保殿の護衛をいいつかる。攘夷派のならず者が跋扈する京の町は、昼日中とはいえ油断はできん。
大久保殿はあまり護衛をつけるのを好まんようで、なるべく離れて歩け、とのこと。しかしまだ不慣れな京ゆえ、少々心配であいもす。
長州藩邸で、寺田屋の土佐脱藩浪士に会うた。坂本さぁは人好きのする笑顔で挨拶をしてくれた。武市、岡田の両人は警戒心が強いのかあまり笑わんおひと達じゃった。中岡さぁは可愛らしいお方に見えもす。
控えの間に通され、一刻あまり待つ。やがて大久保殿がお帰り、との報を受け玄関まで行くと、なにやら上機嫌で出て来もした。
訳を聞くと、坂本さぁの連れてきたおごじょが元気のいいお方だったようで、珍しく饒舌。
しかも、大久保殿を怒鳴りつけたというので驚く。大久保殿も却ってその元気さがお気に召したようで、面白い玩具でも見つけたように話しておった。
大久保さぁの意外な一面を見もした。おいもいずれ、そのおごじょにお会いしたいもんじゃ。
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