幕恋hours short
□けんか
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《けんか》意訳的(笑)現代語訳です。
G退治の役目をなすりつけあうどんと半次郎。結局小娘が手近にあった書簡で(早くしないと逃げちゃうからね!)一撃。役に立たない男どもでした。
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「大久保さぁ、そげんこつば申されてはおいも黙ってられんごたる」
【大久保さぁ、そんなことを申されては、俺も黙っていられません】
「ええかげんにせんか、うぜらしか」
【いいかげんにしろ、煩いぞ】
「大久保さぁこそ、いっこっもんも大概にせんとおいにも考えがあいもす」
【大久保さぁこそ、頑固者も大概にしないと、俺にも考えがあります】
「せからし、おはんな言われたことばやればよか」
【喧しい、お前は言われたことをやればいいんだ】
「お断りしもす。こげん言うてもわからんのなら、 おいは国に帰いもす。ごやっけさぁござした」
【お断りします。これほど言ってもわからないのなら、俺はもう薩摩に帰ります。お世話になりました】
「こん・・・おいがあまめんこつわっぜ嫌うとるこつば知っちょいやっどが!」
【この・・・、私がゴ●ブ●の事をすごく嫌いなことは知っているだろうが!】
「そがんこつば言うても、おいだって苦手ごわんど、そしこゆぅとなぁ、わがでやっめ!」
【そんなこと言っても、俺だって苦手です、それほど言うのなら自分でやればいいじゃないですか!】
「・・・・・もう!!いいかげんにしてください!!!」
ばしっ
「あっ」
「あっ・・・」
大久保と半次郎の間に割り込んだ小娘の手には朝廷からの大事な書簡。
そして、壁に叩きつけられた書簡の下から、ぺしゃんこになった油虫(通称G)が亡骸となって現れのだった。
どんも半次郎も、実はGがとっても苦手だったという話でした。