写真
□五枚目
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朝から曇り気味な空。
放課後、直ぐ様屋上に向かうと、陽菜乃が1人でに外を眺めていた。
・・・昨日の俺みたいやな。
待たせてしまった事に反省しながら駆け寄る。
すると陽菜乃も俺に気付いたのか、おずおずとこっちに近付いて来て・・・。
「ごめんなさいっ。」
思いっきり頭をさげられた。
「・・・。」
突然の出来事に、思わず固まる。
え、もしかして俺フラれとる?
「告白とか初めてで、最初はどうすれば良いのか解らなかったんだけど・・・。あ、告白してくれたのは本当に嬉しかったよ?・・・でも、ごめんなさい。」
再度頭を下げる陽菜乃。
表情は見えないけれど、きっと彼女なりに精一杯考えて出した答えなのだろう。
ちゅうか初めて告白された言うとるけど、今までの奴がした告白は該当しとらんかったんやな。
相変わらずの天然っぷりに苦笑いしそうになったが、自分のが告白だとみなされた事を考えると嬉しくなった。
自分がした告白は、周りの奴等がした告白とは違う。
何だか自分が特別視されたみたいで顔が綻んだ。
・・・だからだろうか。
悪足掻きをしたくなったのは。