写真

□四枚目
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「・・・やってもうた。」




自分がした浅はかな行動に自己嫌悪している現在昼休み。

弁当を食べる気も起きず、俺は頭を抱えていた。

どないしよ・・・。

ホンマに取り返しのつかん事になってもうた。

結局あの後、担任の山田先生の




「自分等何ぼーっとしとんねん、早よHR始めるで。」




の一言で、事態は丸く?治まったのだが・・・。

肝心な陽菜乃の答えを聞けず、告白はあやふやになってしまった。

・・・せやけど。




「どうせフラれるんやろうな、俺。」




陽菜乃は俺の事、覚えてへんかったみたいやし。

・・・あー、覚えてなかったとかホンマにへこむんやけど。

何が「ってか、忍足君って誰?」や。

俺はお前を忘れた事なんて1回もあらへんっちゅーねん。

中1の頃から気付いたらいつもお前の事ばっか考えとるんやぞ。

昨日やって平然と喋っとったけどな、心臓バクバク言うてて自分が何言うとるのか途中から解らなくなったんやからな。

・・・ちゅうかこないな事になったんも中川が




「別に陽菜乃好きなんは良えけどな、あの子根がアホでその辺の男子に告白されても解らずにOKだすかもしれへんから気い付けた方が良えで。」




こないな事言うからや。

何やその辺の男子に告白されても解らへんって。

アホ過ぎるやろ。

そしたら朝のも告白やないと思われとるかもしれへんやん。

はぁ・・・ホンマにどないせぇっちゅーねん。

そのまま机に突っ伏すと、幻聴が聞こえてきた。
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